イギリスを離れることが決まりました。
長かったような、短かったような。。けど初めてスーツケースとボストンバックとリュックだけでヒースロー空港に降り立った日のことを思い出すと5年くらい前のように感じるくらい充実した日々でした。初めて来た時の自分をギュッと抱きしめたいくらい、よく頑張った!と今言いたい気持ちです。
やはり初めての海外生活は大変で、家無し、職なしの状態から生活を作っていく過程は困難を極めました。内見の時点からこの街で生きていけるのか?ってくらい家賃が高いし、内見いった先でタトゥー入れまくってるルームメイトの夫婦に庭先から睨まれるし、家の契約から何から一人でしないと行けないし、携帯も盗まれるし、あまりの物価の高さと給与の安さ(これは自分の実力)で外食もできず、一時期仕事から帰るとインスタのリールで海鮮丼をずっとみるみたいな意味不明な時間の過ごし方もしてました。
ワーホリに行ったら地元の友達ができて複数人でワイワイ家でパーティとかするんだろうなとか勝手に想像してたけど、そもそもそれ日本でもしないような人間だなと改めて思い知り、友達はできたけど自分の英語力の無さに泣き、なんなら仕事も色々あって途中で契約解除とかなったり、2回目の携帯盗まれ事件もあったりいろんなことがありました。
でも逆に本当にいろんな人に助けられ、ここでしか会えない素晴らしい友達や仕事に出会い、日本では絶対に経験できないこと、ずっと憧れていた海外生活を自分の力で決断できたことはあの時の自分によくやったな!と背中をバンッッッとしてあげたいくらい誇れる自分がいます。
決断した時のこととかあれこれブログに書きたいけど書けてない。
仕事の都合で日本に帰るかどうか、ということが近くなり始めた時、よっしゃー早く帰りたい!日本食死ぬほど食べたい!と日本に帰れることが嬉しいと思っていました。けれど、いざ離れると決まった今、なんだか少し、しんみりとした気持ちに不思議となっている。
残り少ない数ヶ月のうち、何ができるか、慌ててto doリストを作ったけれど、観光地に行くのもどっと疲れてしまい、
いつも通り何もせずに夕方くらいに気持ちのいい風を浴びながら街中を散歩する時間も愛おしい。
この空気も、この街の風景も、ここでできた友達とも、もう一生会えないのかもしれないと、そんなことを、ぼんやり考えながら、息を大きく吸ったりしてみてます。
やりたいことは、やり尽くしたと思っています。
「あれをしておけばよかった」と強く後悔することは、今のところありません。
でもそれは、もしかすると、やり残したことを振り返りたくないという、自分なりの防衛反応なのかな、とか思ってみたり。
本当は、もっとできたこともあったかもしれないし、知らないまま終わったことも、きっとたくさんあるかも。
けれど、「知らなかった」ということ自体が、その時の自分の限界だったのだと思うと、それも含めて受け入れていこうと思います。
先日、友達と会って、彼女と会うのはまだ2回目だけど、不思議と気を使わずにいられる人で、一緒にいると、まるで温泉に入っているみたいに、じんわりと安心するような時間をくれる人です。話すトピックに迷わないというか。お互いの考えていることや、これからのことを、取り留めもなく話しました。
彼女は映画制作の仕事をしていて、彼女もフリーランスの仕事をするがこの物価の高いロンドンで自分の仕事だけで食べていける気がしない。安定した仕事に就くべきだが私は映画制作の仕事がしたいと自分の進む道を迷っていました。
私がイギリスを離れるといった時、彼女もまた、自分の国を離れてこの国にいる意味や、このままここに住む覚悟があるのかどうかについて、迷っていると言っていました。
自分の国にいるとイギリスが恋しくなり、イギリスにいると、この国に本当に居続けていいのか不安になる。
その気持ちは、すごくよくわかる気がしました。 日本にいるときは少し日本の他人の目線を気にしてしまう環境や公共空間でのルールを意識する瞬間が辛くて、常に誰かに監視されている気がする。一方で、イギリスにはそういったものはない。何か変なことをしていると人が注意してくる。
その反対で日本は素晴らしいところもあるし、それを持っていないイギリスのあれこれが気になる。
どの国にも、完璧な場所なんてなくて、それぞれに違う側面があるだけなのだと思います。
そんな話をしながら彼女が撮ったフィルムや写真を見せてもらいました。
あまりにも素敵で、「こんなセンス、自分にはないな」と思わず言ってしまったとき、彼女はやさしくこう言ってくれました。
「センスがないなんて、悲しいこと言わないで」
「何かを見たときに、好きとか嫌いとか感じるでしょ。それがもう、あなたのセンスだよ」
そして、もし自分が何を作りたいのかわからないなら、まずは材料を集めればいい、と。
ふと好きだと思ったものを写真に撮って、残していく。そういう小さな積み重ねの中で、だんだん自分の色が見えてくるのだと教えてくれました。
彼女自身も、生まれ持ったものだけではなく、そうやって少しずつ積み上げてきたのだと。
帰り道、川沿いを歩きながら話しました。春の少しぬるい空気の中で、日が暮れていく時間。。
その空気が、なんだか、小学生のころに友達と遊び疲れて帰るときの感覚に似ていて、少しだけ子どもに戻ったような気がしました。
何の利害関係もなく、ただ思っていることを話せる時間。
それはイギリスというお互いにとって異なる国で出会えたからこそ得られたものなのかもしれません。
こうやって、この国で出会った人たちのことを、これからも何度も思い出すのだと思います。
ここからは少しお散歩の風景。SouthwarkからLondon Bridge付近まで30分かけて歩きました

可愛い本屋さん。中に入ると表のポスターの黒猫が店主と一緒に座っていた

春先になると咲き誇る藤の花。

ロンドンは大都会の中に公園がたくさんある。おとぎ話で出てきそうな大きな木と小花が咲き誇る
シャードのビル。大都会!

↓彼女から好きだと思ったところを切り取ってみればと言われた直後に切り取った風景。中から漏れる光と無機質な建物の対比が好き。

テムズ川沿いのランプ。少し緑がかっていて綺麗なランプだった

川沿いをあるく人たち。春になると夜でも心地よい

バラマーケット側に向かって歩く

マーケット入口の周りはレンガ作りのアーケード街。昔は船のドッグに続く積荷場などがあったのだろうか

少し手前の川沿いには昔の趣が残る家々がビルに取り囲まれ取り残されていた

ずっとこの風景が残って欲しいな
